丹下都市建築設計所蔵マイクロフィルム
約15,000点の図面等を撮影したマイクロフィルムのデータである。広島平和会館原爆記念陳列館や戸塚カントリークラブハウス、国立屋内総合競技場、山梨文化会館のような著名な作品の図面のほか、海外のプロジェクト、たとえばクウェートスポーツセンターやシンガポール・スポーツコンプレックスといった作品も含まれている。意匠図のみならず施工図や設備図をふくむ作品も多く、意匠的な観点にとらわれない研究につながる可能性の高い、貴重な資料である。丹下健三の建築作品の図面資料のほか、自身の作品集の複写や、他の設計事務所による参照作品図面の複写も含まれている。
収蔵資料検索データベース
フォンド 02 – 丹下都市建築設計所蔵マイクロフィルム(データ)
https://db.nama.bunka.go.jp/index.php/yag9-zbwd-63sg
丹下健三 TANGE Kenzo
1913年大阪府生まれ。1938年東京帝国大学工学部卒業、前川國男建築設計事務所入所。1946年東京大学第一工学部建築学科助教授。1961年都市・建築研究所(URTEC)設立。1963年東京大学工学部都市工学科教授。1974年東京大学名誉教授、丹下健三・都市・建築設計研究所設立。
主な受賞は、1953年日本建築学会賞作品賞(愛媛県民会館)、1954年日本建築学会賞作品賞(図書印刷原町工場)、1957年日本建築学会賞作品賞(倉吉市庁舎)、1958年アメリカ建築家協会(AIA)第1回汎太平洋賞、1980年文化勲章、1986年日本建築学会大賞、1987年プリツカー賞、1993年高円宮殿下記念世界文化賞。
主要作品
- 1942 大東亜建設忠霊神域計画
- 1952 広島平和会館原爆記念陳列館
- 1953 成城の自邸
- 1957 墨会館
- 1957 旧東京都庁舎
- 1958 香川県庁舎
- 1960 東京計画1960
- 1960 世界保健機構本部設計競技
- 1964 国立屋内総合競技場(国立代々木競技場)
東京カテドラル聖マリア大聖堂 - 1966 山梨文化会館
- 1967 旧電通本社ビル
- 1970 日本万国博覧会:会場マスタープラン、基幹施設マスターデザイン・フェスティバルプラザ(お祭り広場)
- 1972 シンガポール・スポーツコンプレックス計画
- 1979 クウェート国際空港
- 1991 東京都新庁舎
当館展示履歴
- 2015年度「ル・コルビュジエ×日本 国立西洋美術館を建てた3人の弟子を中心に」:広島市平和記念公園基本整備計画
- 2021年度「丹下健三 1938-1970 ―戦前からオリンピック・万博まで―」:山梨文化会館、クウェートスポーツセンター、戦没学徒若人の広場