原広司+アトリエ・ファイ建築設計資料
建築設計図面(約15000枚)とスケッチ資料(約4000枚)からなる。前者は主に2000年までの作品であり、後者は2000年以降の作品も含む。代表作品は網羅されており、アトリエ・ファイ以前(RAS建築研究所)の資料も含まれている。JR京都駅ビル、新梅田シティ・スカイビル等の巨大プロジェクトには多量の図面とスケッチが残されており、設計の過程を詳細にたどることが可能である。スケッチ資料は立面全体を大きく描いたA0を超えるものも多く、独特な意匠が綿密な検討のもと生まれていることがわかる。
実現した作品の資料のほか、多種多様な挑戦的プロジェクト、たとえば「有孔体の世界」やラ・ヴィレット公園:パリ国際設計競技、さらには影のロボットといった作品の資料も多く含まれている。
収蔵資料検索データベース
フォンド 25 – 原広司+アトリエ・ファイ建築研究所資料
https://db.nama.bunka.go.jp/index.php/g476-hwyx-ws6b
原広司 HARA Hiroshi
1936年神奈川県生まれ。1959年東京大学工学部建築学科卒業。1964年同大学大学院博士課程修了。1969年東京大学生産技術研究所助教授、1997年東京大学名誉教授。1970年アトリエ・ファイ建築研究所と協働開始、1999年より原広司+アトリエ・ファイ建築研究所に改称。
主な受賞として、1986年日本建築学会賞作品賞(田崎美術館)、1988年村野東吾賞(ヤマトインターナショナル)、1995年BCS賞(梅田スカイビル)、2003年BCS賞(札幌ドーム)、2013年日本建築学会大賞。
主要作品
- 1964 浪花芸術大学設計競技
- 1967 伊藤邸
- 1970 粟津邸
- 1973 原邸
- 1982 ラ・ヴィレット公園:パリ国際設計競技
- 1983 田崎美術館
- 1984 影のロボット
- 1985 ヤマトインターナショナル
- 1986 飯田市美術博物
- 1987 メディアパーク・ケルン 都市計画構想国際指名提案競技
- 1991 JR京都駅ビル
- 1993 宮城県図書
- 1997 札幌ドーム
- 2003 福島県立会津学鳳中学校
当館展示履歴
- 2017年度「紙の上の建築 日本の建築ドローイング1970s-1990s」:原邸
- 2020年度「ミュージアム 始原からの軌跡 1940年代-1980年代」:末田美術館、田崎美術館、飯田市美術博物館
- 2021年度「〈住まい〉の構想 収蔵資料が物語る名作住宅1940-1975」:原邸
- 2022年度「原広司―建築に何が可能か 有孔体と浮遊の思想の55年」:主要作品