大髙正人建築設計資料

大高建築設計事務所(1962-2010)で行われた建築・都市計画業務に関する包括的な資料であり、一般的な建築図面(約35,000枚)のほか、大高が関連したさまざまな都市計画や公共事業の報告書(約1000冊)等を数多く含んでいる。竣工図の原図のみならず、設計過程で作成される青焼き冊子や、竣工図の縮刷版、そして写真アルバム等の資料も丁寧に分類された状態で寄贈された。


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フォンド 10 – 大髙正人建築設計資料
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大髙正人 OTAKA Masato

大髙正人写真1923年福島県三春町生まれ。1947年東京大学第二工学部建築学科卒業後、同大学院研究生。1949年前川國男建築設計事務所入所し、10年以上に渡って同事務所の主要作品の設計に携わった。1960年世界デザイン会議にメタボリズムグループの一員として参加。1962年大高建築設計事務所設立。建築のみならず都市計画の分野でも建築界、行政、公団を牽引し、多摩ニュータウンや横浜みなとみらいなどの計画と開発に貢献した。2010年逝去。
主な受賞は、日本建築学会賞作品賞(1968,千葉県文化会館)、毎日芸術賞(1981,群馬県立歴史博物館)、1988年紫綬勲章、1993年福島県県外在住功労者賞受賞など。


主要作品

(*は前川國男事務所時代の作品)

  • 1958 晴海高層アパート*
  • 1960 新宿副都心計画(協働:槇文彦)
  • 1961 東京文化会館*
  • 1963 国立京都国際会館設計競技案
    村井学園1号館
  • 1964 全日本海員組合本部会館
  • 1967 千葉県文化会館
  • 1968 坂出市人口土地、千葉県立中央図書館
  • 1969 広島市基町団地
  • 1972 千葉県立美術館
  • 1979 横浜市都市臨海部開発基本構想/みなとみらい21 基本計画
  • 1980 洞峰公園体育館
  • 1984 福島県立美術館
  • 2003 三春交流館/まほらホール

当館展示履歴

  • 2016年度「建築と社会を結ぶ――大髙正人の方法」:前川國男建築事務所時代の作品と洞峰公園体育館および福島県立美術館を除く、上記リストの作品
  • 2017年度「平成29年度国立近現代建築資料館収蔵品展」:片岡農業協同組合(1962)、御所見農業協同組合(1964)、花泉農協会館(1965)、山内農業協同組合会館(1966)、新居浜市農業協同組合(1967)、南郷町農業競合組合会館(1968)、静岡市農業組合センター(1970)
  • 2018年度「建築からまちへ1945-1970 戦後の都市へのまなざし」:千葉文化の森(1965)、宇部市常磐公園(1961)
  • 2020年度「ミュージアム 始原からの軌跡 1940年代-1980年代」:千葉県立美術館、群馬県立歴史博物館(1979)
  • 2021年度 「〈住まい〉の構想 収蔵資料が物語る名作住宅1940-1975」:坂出市人口土地
  • 2022年度 「〈こどもの国〉のデザイン――自然・未来・メタボリズム建築 [併設]新規収蔵資料紹介」:こどもの国 修学旅行会館